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【2021年度最新版】Windows Update エラー対応まとめ | 28項目のチェック事項

Windows 環境における Windows Update でエラーが発生した場合の対処に関してまとめました。Windows Update で更新プログラムをインストールすることはセキュリティの観点より非常に重要です。エラーになった場合は放置せず必ず対応してください。非常にデリケートであり様々な原因で失敗する可能性があります。本ページでは28個のチェック項目を準備しました。
"アップグレード" "アップデート"のマークがあります。

Update

"アップグレード"の場合は例えばWindows 8.1 からWindows 10にアップグレードする場合などに参考にしください。

Upgrade

"アップデート"の場合は Windows Update により更新プログラムを適用する場合に参考にしてください。

まずは基本的な原因で失敗していないか確認します。以下の各項目を確認してください。

時刻の確認

Upgrade Update
時刻が大きくずれていると失敗する場合があります。日付のみではなく時刻の確認も必要です。数分の違いは問題ありませんが数時間、数日違っている場合は失敗します。特に久しぶりに起動したPCや古いPCで内部電池が切れて日付が大きく間違っている場合(1900年など)は注意が必要です。Windows 10 PCの場合は画面右下から確認することが可能です。
 Windows Updateで日付と時刻の確認
コマンドプロンプトからの確認も可能です。


C:\>date /T
2020/08/25

C:\>time /T
17:46

ライセンスの確認

Upgrade Update
Windows のライセンスが正しく認証されていないと失敗する場合があります(体験版のライセンス認証も含む)。Windows を正規に購入や入手している場合は原則ライセンス認証されているはずです。以下の手順によりライセンス認証の状態を確認してください。
Windows 10 ライセンスを確認する

(1)Windows 画面左下のメニューより [ 設定 ]を選択
(2)[ 更新とセキュリティ ] を選択
(3)[ ライセンス認証 ] を選択
例えば以下のように表示されれば問題ありません。もし認証エラーが表示される場合はWindows Update の前にライセンス認証の問題を確認しましょう。

Windows 10 のライセンス認証の確認

インターネット接続の確認

Upgrade Update
インターネット接続に問題が発生していないか確認します。無線あるいは有線のネットワークインターフェースカード (Network Interface card) に正しく IP アドレスがアサインされていることを確認します。IP 固定の設定以外では DHCP サーバより IP アドレスがアサインされているはずです。
管理者権限でコマンドプロンプトを開き以下のコマンドを実行します。

C:\>ipconfig
IPアドレスやプロバイダのDNS名が表示されるはずです。もし表示されない場合はインターネット接続に問題が発生している可能性があります。"メディアは接続されていません"や IPアドレスが"169.254.*.*" (APIPA , Automatic Private IP Addressing , DHCP サーバからIPを取得できない場合に自動的でアサインされる リンクローカルアドレス) になる場合はネットワークに問題が発生しています。まずはこの問題を解決する必要があります。
Windows UpdateでIPアドレスを確認

ディスクの空き容量

Upgrade Update
ディスクの空き容量を確認します。必要な容量は適用するWindows Update などにより異なりますが、よくある失敗は空き容量が0になっている場合です。
アップデートはダウンロード以外にも一時フォルダとしてCドライブの空き容量を必用とします。想像より多めに必要な場合なので大きな容量を確保しておくとよいでしょう。
Windows 10 のアップブレード、あるいはバージョンアップ(半年ごとの大型アップデート)の場合は35Gの空きは欲しいところです。(バージョンアップの内容により異なります。)
空き容量を確認する方法を紹介します。
ディスク空き容量を確認する

(1)Windows 画面左下のメニューより [ 設定 ]を選択
(2)[ システム ] を選択
(3)[ 記憶域 ] を選択
以下のようにローカルディスク (C) で容量が分かります。下の図の例では 59.9 GB が空き容量であることが分かります。
ディスクの空き容量を確認する

ダウンロードフォルダ

Update
例えば久し振りにPC を起動した場合などは、更新プログラムの確認やダウンロードに時間がかかる場合があります。あるいは PC のスペックが低い場合(特にディスクアクセス性能が低い場合や搭載物理メモリが少ない場合) もかなり時間がかかる場合があります。
時間がかかる場合、処理が停止しているのかあるいは処理がゆっくり進んでいるか判断できない場合があります。PCを再起動すべきかあるいはすばらく待つか迷うところです。
もしダウンロードが停止しているように見える場合は次のフォルダを確認してください。ファイルが増えている場合はゆっくりですがダウンロードが継続しています。

C:\Windows\SoftwareDistribution\Download

必要なWindows サービスの確認

Upgrade Update
Windows update のために必要なサービスが起動されていることを確認します。以下のサービス、"スタートアップの種類"設定が正しいことを確認します。
サービスの設定を確認する

(1)Windows 画面左下のメニューより [ Windows 管理ツール ] を選択
(2)[サービス] を選択
参考:Windows サービス管理ツールを起動する手順 Windows Update に必要なサービス
例えば各サービスの設定は以下のように設定されているはずです。"手動"が"自動"になっている場合は基本的に問題ありません。"手動"に設定されサービスが停止されている状態でも必要なときに自動的に起動されます。しかし起動設定が"無効"となっている場合は更新は失敗しますので手動か自動に変更する必要があります。。
 サービス名 スタートアップの種類 コマンドでの確認
Background Intelligent Transfer Service 手動 , DEMAND_START C:\>sc qc BITS | findstr START_TYPE
START_TYPE : 3 DEMAND_START
Windows Update 手動(トリガー開始) , DEMAND_START C:\>sc qc wuauserv | findstr START_TYPE
START_TYPE : 3 DEMAND_START
Windows Modules Installer 手動 , DEMAND_START C:\>sc qc TrustedInstaller | findstr START_TYPE
START_TYPE : 3 DEMAND_START

システム要件

Upgrade
Windows 10 をアップグレードするためのシステム要件を満たしていることを確認します。お使いのCPUのアーキテクチャが適合しない、メモリ量が少ない、マザーボードが対応してないなどの原因が考えられます。システム要件に関しては 以下 Microsoft の正式サイトで確認してください。
参考:Windows 10 のシステム要件
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4028142/windows-10-system-requirements

OSの最新の状態

Upgrade
OSをアップグレードする場合は原則としてすでに最新の Windows Update が適用されていることが条件です。最新の Windows Update が適用されていることを確認します。またデバイスは最新のドライバがインストールされていることを確認します。以下の手順で確認してください。"最新の状態です" と表示されれば問題ありません。
Windows Update の状態を確認する

(1)Windows 画面左下のメニューより [ スタート ] → [ 設定 ]を選択
(2)[ 更新とセキュリティ ] を選択
(3)[ Windows Update ] を選択

インターネット回線のスピードテスト

Upgrade Update
インターネット回線に問題が発生し、極端なインターネット回線のスピードダウンでダウンロードに失敗している可能性があります。次のページでインターネット回線の速度測定して確認してください。Google Chrome などのブラウザで "スピードテスト" と検索するとツールが表示されます。そのまま"速度テストを実行"で測定が可能です。
Windows Updateで回線速度を測定する


Windows Update トラブルシューティング ツール

Upgrade Update
Windows Update トラブルシューティングツールで修復を試みます。このツールは Windows 10 に組み込まれているためすぐに使えます。次の手順で修復を試みてください。
Windows Update トラブルシューティングツールを実行する方法

(1)Windows 画面左下のメニューより [設定] を選択。
(2)[更新とセキュリティ] を選択。
(3)[トラブルシューティング] → [Windows Update]を選択。
(4)[Windows Update] → [トラブルシューティング ツールの実行] を選択。
(5)その後は指示に従う。
ウイザード形式で指示に従うだけで実行が可能です。

システムの不整合チェック

Upgrade Update
Windows に必用な"システムに不整合"が発生して失敗している可能性があります。この不整合はよく発生するため Windows update に失敗する場合は必ず試してみてください。実行はコマンドのみで可能です。
この"システムに不整合"とは主に以下の2通りが考えられます。
これらの問題を修復するには以下の手順で実行します。
コマンドプロンプトを管理者権限で開き以下のコマンドを実行します。
システムファイルが置き換わっていないか確認します。置き換わっている場合はバックアップからリストアします。

C:\>sfc /scannow
システムファイルが破損していないか確認します。置き換わっている場合はインターネット上の Windows Update サーバからファイルを修復します。

C:\>DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth

Background Intelligent Transfer Service の修復ツール

Upgrade Update
Microsoft から提供されている無料修復ツールである "BITSDiagnostic.diagcab (BITS , Background Intelligent Transfer Service)" を実行して改善するか確認します。このツールはインターネット上で公開されています。以下のURLからダウンロードして実行します。
http://download.microsoft.com/download/F/2/2/F22D5FDB-59CD-4275-8C95-1BE17BF70B21/BITSDiagnostic.diagcab

Windows Update のクリーンアップ

Upgrade Update
ディスクのクリーンアップ内の"Windows Update のクリーンアップ"を実行することにより改善するか確認します。もしWindows Update が中途半端な状態でエラーとなっている場合は、このクリーンアップにより改善する場合があります。実行するには管理者権限でコマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。

C:\>cleanmgr.exe /D C: /VERYLOWDISK /SETUP
Windows Updateのエラーをディスクのクリーンアップで解決
ここで"システム ファイルのクリーン アップ"を選択します。ドライブの選択画面が表示される場合は"Cドライブ"を選択します。Windows Update は C ドライブを使用します。
Windows Updateのエラーをクリーンアップで解消
"Windows Update のクリーンアップ"を選択し [OK] をクリックします。後は指示に従います。

ダウンロードキャッシュの削除

Upgrade Update
ダウンロードキャッシュに不整合が発生して失敗する場合がよくあります。ダウンロードキャッシュとは Windows update 実行時にインターネットからダウンロードしたファイルを保存するフォルダです。このフォルダで不整合が発生して Windows Update が失敗している可能性があります。これで解決するケースはとても多いため、是非試してみてください。システムエリアを変更するため十分に注意して実行してください。もし間違って他のフォルダに対して実行すると Windows が起動しなくなる可能性もあるため十分に注意して実行してください。

管理者権限でコマンドプロンプトを開き以下のコマンドを実行します。

C:\> net stop usosvc
C:\> net stop dosvc
C:\> net stop wuauserv
C:\> net stop bits
C:\> net stop cryptsvc

C:\> ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution_bak
C:\> ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2_bak

C:\> net start cryptsvc
C:\> net start bits
C:\> net start wuauserv
C:\> net start dosvc
C:\> net start usosvc

Windows Update コンポーネントのリセット

Upgrade Update
Windows Update に使用するコンポ―ネットをリセットして改善するか確認します。以下のページを参考にしてください。このページで紹介されている手順により Windows Update クライアントの設定を完全にリセットすることが可能です。この手順は非常に難解です。Windows への深い知識の無い方は実行しないほうがよさそうです。
日本語版:
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/update/windows-update-resources


英語版:
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/deployment/update/windows-update-resources

復元ポイント

もし復元ポイントが存在する場合は以前の状態に戻してからWindows Update を実行して正常に戻るか確認します。以下の手順により復元ポイントへの回復を行います。
(あるいは管理者権限でコマンドプロンプトから"rstrui.exe"を実行します。)
復元ポイントへ戻す方法

(1)Windows 画面左下のメニューより [Windows システムツール] → [コントロールパネル] あるいは [Control Panel] を選択。
(2)[システム] → [システムの保護] を選択。
(3)「システムの保護]タブが選択されていることを確認し [システムの復元] を選択。
(4)その後は指示に従う。
システム復元ポイントによるWindows Update エラー対応


個別更新プログラムのダウンロード

Update
Windows Update でのダウンロード、インストールに失敗する場合は、Microsoft Update カタログから個別にダウンロード、適用が可能か確認します。Windows Update からのダウンロードで失敗する場合やインストールが開始できない場合、この方法で改善することがあります。(要するにWindows Update サービスによりダウンロード、インストールするのではなく、あなたが手動でダウンロード、インストールするということです。)次のサイトから Windows Update に失敗している 更新プログラム (KB) を選択してダウンロードしてください。ダウンロードした更新プログラムを手動で実行してインストールします。
Microsoft Update カタログ
https://www.catalog.update.microsoft.com/home.aspx

SSUの最新化

Update
最新の サービススタック更新プログラム 、Servicing Stack Update (SSU) をMicrosoft Update カタログから個別ダウンロードしてインストールします。"サービススタック更新プログラム" とはWindows 更新プログラムのインストールを実行するコンポーネントのことです。以下のサイトから確認が可能です。

https://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=KB4528759

"Servicing Stack Update windows 10"で検索してダウンロードします。
使用しているバージョンの Windows と ビット数 (32 または 64) に適した最新バージョンをダウンロードします。


クリーンブート

Upgrade Update
通常のブートではなくクリーンブートで改善するか確認します。クリーンブートとは以下の状態で Windows を立ち上げることです。Windows Update に不必要なサービスあるいは常駐プログラムによっていWindows Update 処理が妨げられている可能性があります。一時的にこれらを無効にして改善するか確認します。
クリーンブートの手順は次の Microsoft のサイトを参考にしてください。
参考:Windows でクリーン ブートを実行する方法
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/929135/how-to-perform-a-clean-boot-in-windows

セキュリティ対策ソフト

Upgrade Update
セキュリティ対策ソフトを一時的にアンインストールしてから試します。セキュリティ対策ソフトがWindows update によるシステム変更を攻撃と誤認識して処理の継続をブロックしている可能性があります。後で元に戻すことを忘れないでください。また必要に応じてウィルス対策ソフトメーカーのサポートに確認します。
Microsoft 標準の Windows Defender ではこの問題は発生しにくいですが、その他メーカのセキュリティ対策ソフトを追加でインストールしている場合は発生する可能性があります。

ネットワーク構成

Upgrade Update
もしProxyサーバ , VPN , ファイアウォールなどを経由して更新している場合は一時的に直接通信で改善するか確認します。PC と Windows Updateの間にこれらの機器が存在する場合、機器により通信がブロックされている可能性があります。

不要なKBのアンインストール

特定のKBが問題となり処理が進まない場合があります。正式なアナウンスはマイクロソフトサイトで確認してください。特定のKBをアンインストールするには以下のページを参考にしてください。
参考:更新プログラムをアンインストールする

クリーンインストール

Upgrade
クリーンインストールあるいはインプレースアップグレードの実施します。実行前に必要なデータを外部媒体にバックアップする必要があります。
参考 :Windows 10 のクリーン インストールでフレッシュに始める

https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10startfresh

メディア作成ツールからのインストール

Upgrade
アップグレードではなく以下のサイトから インストールイメージを作成してそこからアップグレードを試みます。イメージを USB などに保存して実行します。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10

Windows イベントログ の確認

Windows の基本的なログでも確認が可能です。以下の手順により Windows の基本ログ機能である Windows イベントログを確認します。
Windows イベントログで Windows Update ログを確認する方法

(1)Windows 画面左下のメニューより [Windows管理ツール] → [イベントビューア] を選択。
(2)[アプリケーションとサービスログ] → [Microsoft] → [Windows] を選択
(3)[WindowsUpdteClient] → [Operational] を選択
Windows Update に関連するログの一覧が時系列で表示されます。大量に表示される場合は「Operational」を右クリックして[現在のログをフィルタ]を選択してください。これでエラーのみなどログをフィルタすることが可能です。
イベントログでWindows Updateログを確認する

Windows updateログの確認

Upgrade Update
Windows Update のログを確認します。
以前のWindows では WindowsUpdate.log というファイルに保存されていましたが、Windows 10 では C:\Windows\Logs\WindowsUpdate\WindowsUpdate.YYYYMMDD.hhmmss.***.1.etl というファイルに保存されています。
ただしバイナリファイルでありこのままでは表示できません。
以下のコマンドを実行することのによりWindowsUpdate.log というファイルがデスクトップに保存されます。このファイルはテキストなので閲覧が可能です。
C:\powershell Get-WindowsUpdateLog
参考:Windows update のログを調査する

SetupDiag

Upgrade Update
Microsoft から無料で提供されている SetupDiag を使用してアップグレードに失敗している原因を調査します。
中級、上級向けのツールのようです。詳しくは次のサイトを確認してください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/upgrade/setupdiag

接続先Windows update サーバの確認

Powershell から以下コマンドを実行します。もし Windows Update サーバに正常に接続されている場合は接続先の情報が表示されるはずです。もし何も表示されない場合は正常に接続されていません。

PS C:\> $MUSM = New-Object -ComObject "Microsoft.Update.ServiceManager" PS C:\> $MUSM.Services
実行例

その他の注意事項

Upgrade
その他 OSアップグレードが失敗する場合に確認すべき事項を紹介します。
(1)レガシーUSBサポートの無効化
BIOSでレガシーUSBが有効になっている場合はアップグレードに失敗する場合があるようです。
(2)高速スタートアップの無効化
高速スタートアップが有効になっている場合はアップグレードに失敗する場合があるようです。
(3)追加した機能の一部の無効化
Windows 10 上のIISなど後で追加した機能を一度無効化してアップグレードすると改善する場合があるようです。
(4)ユーザプロファイルの再作成
(5)更新プログラム、ドライバ、オプション機能の入手のチェックをオフ

参考:Windows Update の仕組み Windows Update 詳細オプション